海外移住

イギリスに移住する方法 留学、現地就職、ワーホリなどサラリーマンが選べる選択肢

2023年1月9日

海外移住をしてみたいけど具体的にどうすればいいかわからない、そもそも日本人の私たちが住むことが可能なのか?と疑問に思われることがあると思います。

私もイギリスへの漠然としたあこがれと疑問を持っていましたが、30代になってから日本の企業を退職し、イギリスへの移住を開始しました。

この記事では複数あるイギリスへの移住ルートについて、今日本で働いているサラリーマンが取り得る選択肢とその難しさなどをご紹介します。

結論からいうと、一番確実なのは、学生ビザ→現地就職です。

ポイント

  • サラリーマンが目指す移住は、大学院(MBA)→現地就職がおすすめ
  • ワーキングホリデーは2年間の滞在が可能だが、申し込み倍率、年齢制限、計画性の低さがデメリット
  • パートナービザも選択肢の一つ。でも、男性には厳しい?
  • 2020年からビザの制度が変わっているので、古い情報には注意が必要

イギリス政府が出しているビザ

まず、イギリス政府が出している大まかなビザ(VISA:イギリスに住む・働く権利)は以下のものがあります。

VISAの種類

  • 学生ビザ→Graduate ビザ
  • Skilled Workerビザ
  • ワーキングホリデー(YMS)ビザ
  • パートナービザ
  • 企業内転勤ビザ (日本企業で海外転勤される方)
  • 起業家ビザ (イギリスで起業する方)
  • ビジタービザ(イギリスに旅行・出張する方)

この中で、サラリーマンの私が取ったのは、学生ビザからのGraduate ビザ。

このビザは卒業後確実にもらえるもので、海外移住に大きく役立ちます。

企業内転勤や起業家ビザ、ビジタービザはサラリーマンの移住と関わりが薄いので割愛しますね。

日本人の移住は増加傾向

実は、イギリスへの移住は以前に比べて簡単になっています。

以前は、一カ月当たりのビザ発行数が政府によって上限が決められていましが、現在はそれが撤廃。

そのためイギリスへの移住者が世界各国から殺到しています。

以下は、イギリス政府が公表しているビザの発行数の統計。

コロナが開けた瞬間に、仕事関係で発行されるビザが跳ね上がっています。(青いグラフ)

イギリスのビザ発行数 対象者はすべての国籍

上のグラフは全世界からの移民が対象者ですが、日本人に絞って図を作り直してみると、以下のように。

日本人のビザ取得数。2022年は予測値。

ここのグラフは、イギリスに移住する条件を、企業からのスポンサーシップという形で成し遂げられた日本人の先輩方の統計をまとめています。

例えば、大学卒業後イギリスの企業に就職されて、その企業がビザを出してくれるなどです。

日本企業内の海外転勤は除外しています。

(例えば、TOYOTA社内でイギリスの支店に海外転勤するという方は含んでいません。)

2010年以降から、人数が増えておりコロナ後も多くの日本人がイギリスに移住をされています。

海外移住が注目されれる今、イギリスの一つの選択肢となっているのでしょう。

以下の項目では、実際に取り得るビザの種類とその解説をしていきますね。

学生ビザ

一番確実で社会人におすすめのルートは、イギリスの大学院に進学すること

そして卒業後、現地の企業に就職してそのまま移住するという形です。

このビザは、イギリスにある大学・大学院に合格することで手に入れることができます。

私が経験した MBA という大学院は、1年制のカリキュラムで入学と同時に約1年半のビザ(イギリスに住む権利)がもらえました。

なぜMBAかというと、ほかの大学院のコースと違って学生の年齢層が広いから。

MBAは入学条件に3年以上の仕事の経験が求められるため、私のクラスメイトは、25歳~48歳までいました。

さとぼう

就職市場における価値も、MBAの方が他の大学院より圧倒的に高いのでお勧めです。

MBAに限らず、大学院を卒業すると、「Graduate VISA」というVISAに切り替えることができます。

このビザは追加で2年間イギリスに住むことが可能なのです。

つまり、大学院に合格した時点で3年~3年半のイギリス滞在の権利をほぼ得たようなもの。

普通の人であれば卒業は問題なくできます。

イギリス政府:Student VISA

これでは3年後に帰国しなければならないので、永住権にはつながりません。

ですので、次の「Skilled Workerビザ」獲得をイギリスに滞在しながら目指します。

大学院のビザは、配偶者や子供を「dependant」として連れてくることが可能です。

私の奥さんもdependantのビザでイギリスに住んでいます。

Skilled Worker ビザ

イギリスの企業が、永住権を持たない従業員に対し、スポンサーとしてビザを発行する制度があります。

このビザを出してくれる企業に就職して5年間働くことで、永住権を獲得できるのです。

学生ビザからGraduateビザへ切り替えをし、このSkilled Worker ビザを狙うのが日本のサラリーマンが移住を狙うベストな方法でしょう。

現在、私はGraduate ビザへの切り替えが終わり、会社にスポンサーシップの交渉を開始しているところです。

日本の大企業もスポンサーシップを政府から取得しているので、ビザを発行することができます。

スポンサーシップを持つ日本企業例

  • TOYOTA
  • SONY
  • 任天堂
  • 資生堂
  • ユニクロ
  • 日立

出所:イギリス政府「Register of licensed sponsors: workers」より抜粋

https://www.gov.uk/government/publications/register-of-licensed-sponsors-workers

ただし、イギリスにある日本企業からスポンサーシップをもらうことは、とても難しいです。

日本企業からすれば、日本から駐在員を派遣すればいい話なので、日本人をわざわざイギリスで雇う必要はありません。

また、大学院卒業時点でスポンサーになってくれる企業に就職できたらGraduate  ビザに切り替える必要なく、Skilled Worker ビザを取得できます。

日本にいながらイギリスの企業の内定を得ることができれば、留学すらしなくても、Skilled Workerビザを獲得することはできます。

ですが、これはご想像のとおり超・超・超難しいので、いきなり狙うのはほぼ無理です。

確実性を増すならば、イギリスへの留学をしたほうが良いです。

イギリス政府:Skilled Worker VISA

ワーキングホリデー

イギリスに滞在する最も有名な方法は、ワーキングホリデーという制度でしょう。

18歳から30歳であれば、このワーキングホリデー制度に申し込むことができます。

学歴、経歴は一切不問。

そして見事に当選すれば、2年間、イギリスに住む、働く権利(ビザ)が貰えます。

これは大学院から学生ビザを目指すルートと大きく異なる点です。

一方、一年間あたりのビザ発給人数が1,500人と決まっており、この競争率がものすごく高いというのがイギリスの特徴です。

Web の情報ではこの倍率は10倍以上ともされており、当たらない可能性も十分にあり得るほどの高い競争率です。

18歳から30歳まで倍率10倍のワーキングホリデービザに毎年応募したとすると、なんと25%の人(4人に1人)は一生かけても当選できません。

このビザをあてにして海外移住を計画するのは「実現しない夢を追う」に等しいです。

また、年齢制限もあることから、30代から移住を考える私のようなケースであれば、ワーキングホリデーは自動的に選択肢から外れてしまいます。

ワーキングホリデーでもSkilled Workerビザを狙うチャンスはあります。

ですが、肩書なしでビザを出してくれる企業に就職するのはとてつもなく難しいです。

パートナービザ

イギリスの市民権を持っている人と結婚もしくはパートナーになることで、 パートナーが永住権を獲得できる制度です。

一般的に日本人の女性は海外の人に人気があるため、 イギリスでも日本人の奥様とイギリス人(もしくはヨーロッパ人)の旦那様という組み合わせで移住を果たされている方をたくさん見てきました。

男性には残念なお知らせですが、逆の組み合わせは3年間イギリスに住んでいて1回しか見たことがありません。

大学のクラスメイト(中国人)は、私と同じくイギリスに移住を目指していて、

MBA学生

イギリス人の男をゲットするしかないな

と冗談交じりに言っていました。

私は結婚しているので、この選択肢は取れません。

もしイギリス人の友人がいたら、目指してみてもいいかも!

ビザ制度の改正:古い情報に注意!

イギリスのビザを調べるにあって、情報の古さに注意してください!

2020年にイギリスのビザ制度が改正されており、それ以前の情報とはビザの申請方法が変わっているケースがあります。

特にビザのことを「Tier 2」とか「Tier 4」と書いている情報は古くて正しくない可能性があります。

ビザの情報は変わりやすいのですが、アナウンスを大々的にしてくれません。

気になるビザがありましたら必ずイギリス政府のサイトでご確認することをお勧めします。

たとえば、今私が利用しているGraduate ビザは、2021年6月からできたもの。

それ以前の学生は、卒業後2年ではなく、半年でイギリスを去らなければなりませんでした。

実質、海外移住はとっても難しかったのです。

つまり、イギリスが窓口を広げている今が移住するチャンスでもあるのですね。


いかがでしたでしょうか?

ぼんやりと海外移住されたいと思われている方も、実際にどのようなルートでイギリスに移住できるのかイメージが持てるようになったかと思います。

このブログでは、移住に向けての情報をどんどん発信していきますので、今の生活から抜け出して新しい生活を目指したい方はぜひともご参考下さいね。

学生ビザ、Graduate ビザ、Skilled workerビザについては今後、詳しくアップデートしていきます!

(後にこの記事にリンクを貼ります)

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