バース大学MBAの授業は大きく分けて3つに分類されています。
必修授業:マーケティング、企業戦略、ファイナンス、オペレーション、分析、など
選択授業:リーダーシップ、心理学の意思決定、行動経済学、上級ビジネス分析、など
プロジェクト:コンサルティングプロジェクト、チェンジ・イン・アクション、起業、修士論文(個人、グループ)
この3つ目のプロジェクトについて、すでにコンサルティングプロジェクトとチェンジ・イン・アクションは終了しており、4月から「Entrepreneurship in Action(みんな、EiAと略しています)」という起業するビジネスアイデアを考えて、それを投資家の前でプレゼンするという授業がスタートしていました。
このプロジェクトももちろんバース大学MBAの目玉授業なので、EiAとは何ぞや、と紹介してみようと思います。卒業後に就職ではなく起業したいという学生はこの授業が一番効果的なのでしょう。
混沌としたグループ決め
過去のコンサルティングプロジェクトとチェンジ・イン・アクションは、MBAの運営によって割り振られた同じグループで行いました。みんな大好き、「チャナ(仮名)」が登場し料理を振舞いまくったプロジェクトですね(参照:コンサルティング・プロジェクト 2日目:メンバーの手料理)。
しかし、この起業のアイデアをピッチ(プレゼン)するプロジェクトは、学生たちが自分たちで最大8人のメンバーのグループを作ることになっていました。この情報はひっそりと公開されており、それに気が付いたクラスメイトはさっそくメンバーを囲って8人を目指すことに。
みんな、あの人やこの人と一緒になりたいということで、What's app(日本のLINEのようなアプリ)で水面下の交渉が始まったのです。
私は運よく、中国からの学生が集めていたアジアンなグループへのお誘いを受け、私を入れて4人(他はすべて中国と香港の女性の学生たち)のメンバーの時点で入団しました。その後、グループの一人が暗躍し、いろいろな人に声かけしてくれていることが判明。
私の知らぬ間に8人の候補まで探してくれました。
ちょっと待って!
なんと、私のグループには、コンサルティングプロジェクトで一緒だったクラスメイトが2人もいるではありませんか。しかもそのうちの一人はリーダー格の人で、この人の進め方にアジアンなメンバーが従って動いている姿が目に浮かびました。
決して、以前のプロジェクトで一緒だったメンバーが嫌とかそういうわけではなかったのですが(チェンジ・イン・アクションはスーパーいい成績でしたし)、せっかくMBAに来ているのだから、今までプロジェクトを一緒にやったことがない人と勉強してみたい、ということで、
皆様、すでにメンバーが決まりつつある状況で大変申し上げにくいことなのですが、この度、わたくしさとぼうは、このグループを去ることとさせていただきたく存じます。理由は、〇〇のためで、せっかくお誘いいただいたにも関わらずこのような無礼な態度をとることは皆さまのご厚意を裏切ることでとても許されないことと承知しております。しかしながら、今回、留学にあたって・・・
と謝罪文を含めて、誘われたグループを去ることにしてみました。
よっしゃ。成功を祈るで
と二つ返事で承諾してくれました。
今まで、ネイティブのクラスメイトとプロジェクトを進めたことがなかったので、離脱宣言後、南アフリカからの留学生(南アフリカは英語が公用語)にコンタクトを取り、
ええで。ワイはまだグループに入っていないんやけど、だれか候補はいるか?
と2人でメンバー探しを始め、彼女がイギリス人のクラスメイトを引き入れ6人の新しいグループが形成されました。この間、私も韓国の仲のいいクラスメイトに連絡したり(彼は超人気なのでもちろんすでにほかのグループにいってしまっていましたが)、台湾の留学生とお互いのグループの情報を交換し合ったりと忙しく、そして楽しい週末でした。
さて、いくつかのグループは無事に人数まで達したものの、問題は乗り遅れた人。グループ決めの情報はアナウンスされずひっそりと公開されたのでこれに気が付かず、グループ決めをしている情報が回ってこなかったクラスメイトは、後手に回りグループ決めに苦労していました。すでに定員に達しているところや、メンバー間で硬い結束ができており、他のクラスメイトお断り状態だったり。もし、バース大学MBAに進学を希望している人がいましたら、このプロジェクトのグループ分けは気を付けたほうがいいです。
このグループ決めの際に知ったのですが、私たちのクラスメイトの中には、絶対に一緒になりたくないという人がいるようです。私は最終論文のグループがこの有名な人と一緒なので、若干不安です。。。
このグループ決めは3月半ばの出来事。
アイデアを出し合おう
4月に入り、プロジェクト全体の説明がされ、この授業は、6月中旬に投資家の前でピッチ(ビジネスアイデアをプレゼンすること)をし、優勝者が決まるというものでした。
まだまだ時間はありますが、4月はイースター休暇でみんな旅行三昧(私は就活)、5月はフルタイム授業で埋め尽くされているので、なかなか話し合いができないという状況に。
そこで、一度しっかりと集まって話し合ったほうがいいということで、
ウチに来いや
と、イギリス人の学生のお家でビジネスアイデアを共有し、方針を決めることに。
なんと、そこは新築で奥様とお子さん2人(3歳と1歳)がいるではありませんか。
(成功者の生活や・・・)
とこっそりと驚きをつぶやいてから、奥様の手料理をいただいたのち、ビジネスアイデアを出し合い、私たちはペット産業に乗り込むことにしました。
ピッチの練習+フィードバック
4月の終わりに、今あるアイデアを教授とクラスメイトの前でプレゼンをし、フィードバックをもらう授業が設けられています。このとき、私たちのグループはペットの総合ウェブサイトについてアイデアを紹介し、教授などもいい反応でしたが、その後、グループ内で再度話し合ったところ、ほかに3つの案が浮上し、最終的に不動産市場に乗り込むアイデアに。。。
いや、ペットまったく関係ない!
主に、ネイティブのメンバーが話を引っ張ってくれていたのですが、正直、私と中国からのクラスメイトは、
同じことばっかり議論して時間の無駄やな・・・
という印象。。。一度決まったものをわざわざぶち壊して、一から話し合ったのですが、正直なぜそのようなことをしないといけないのかの説明もなく、なぜか「ペットはバッドアイデアや」見たいな雰囲気になって、却下されました。
ネイティブと初めてプロジェクトを進めてみましたが、彼らの思考の流れというか、理論や目標への達成の仕方が理解できません。右往左往していて、場当たりで何となくうまく説明してその場をしのいでいるような印象を受けています。
とにかく、翌日になったら勝手に意見が変わっていることが何回かあり、そのたびに私と中国の学生は混乱してしまうのです。イギリスのEU離脱の時も、政府の方針はコロコロ変わったから、これがイギリスの文化なのか!?
現在、ピッチに向けてアイデアの実現可能性の調査をしているところです。これ以上方向性がずれないことを祈るばかり。
ただ、チームの仲たがいは発生しておらず、いい雰囲気で進められているのが救いです。
今気が付いたのですが、一番発言してない私が最年長のチームでしたとさ。