MBA

コンサルプロジェクト:チェンジ・イン・アクション終了 イギリス大企業から最高の評価

2022年3月15日

先々週の月曜日(2022年2月28日)から始まった、バース大学MBAの花形授業の1つ、チェンジ・イン・アクションは、先週の金曜日にクライアントへのプレゼン、その週末までのレポート提出をもって終了しました。

MBAを目指す方が具体的にイメージを持てると思いますので、いくつかプロジェクトのポイントを共有しますね。

1週目は全く進まず

プロジェクトの第1週は、クライアントとの初の面談やこれらかの方向性を決めていかなければならなかったのてすが、1週目と2週目の間の日曜日が、別の授業であるファイナンスとオペレーションの課題締切日

グループのメンバーはプロジェクトどころではなく、それらの課題の話で持ち切りです。

また、クライアントがとってもとっても忙しい企業なので、結局1回しかコミュニケーションができず、さらに大体の情報は企業秘密なので・・・と共有してもらえず八方塞がり。

ですので、グループとしても何をしていいのかわからなかったため、課題に集中していました。私も、チェンジ・イン・アクションは1日8時間までしか使わないルールを設けていましたので、日中はこのプロジェクト、朝と夜は課題を進めていました。前回のコンサルティング・プロジェクトは朝から深夜まで従事していたので違いです。

クライアントよりも教授を優先

この2週間のうち、3日間は担当教授より講義が朝から夕方まであります。

1回目の講義で、教授から

バースおやじ

今回のプロジェクトは、講義の内容をどれだけ理解できたかを評価するで。クライアントへの回答は二の次や!!

しっかりとした方向性が示されました

実企業をクライアントとして招いていますが、私たち学生は教授から習ったことをまとめればいいようです。

つまり、真のクライアントは教授様

しかし、当然ながらほとんどのグループは混乱。なぜならば、今回のプロジェクトにあたってクライアント側から「期待している結果」をはっきりと示されていたからです。

このクライアントの希望と講義の内容がかけ離れていると、教授とクライアントのバランスを取らなければなりません。もちろん、教授の好み優先で。

あるグループは、

MBA学生

授業の評価基準をクライアントに共有したで

とスマートな方法をとり、ほかのグループは

MBA学生

教授に合わせる必要があることを告白して理解を得たんや

とクライアントを見事にコントロールしていました。

私のグループは、2回目の対話の時にふんわりと授業に基づく必要があると言ったら、「しってるよー」と2秒でOKでした。

このプロジェクトでは、まずクライアントとのコミュニケーション能力が鍛えられたのです。

プロジェクトと課題から解放された月曜日は奥さんとお散歩してきました。バースは町も自然も綺麗です。

プレゼンの練習をするも

私のグループも第2週になって全員がプロジェクトに集中するよになり、プレゼンの前日、木曜日の夕方にパワーポイントの資料が完成。当初、グループの全員5名でプレゼンする予定でしたが、教授様はそれがお好きでないとの情報が入り、急遽3名で行うことに。結果、私はプレゼンをしなくなりました。

授業の評価のため、プレゼンを録画して提出する必要があり、第一回の録画を木曜日の夜に行いました。私は、フィードバック係。プレゼンから外されて少し拗ねていたこともあって、プレゼン後のフィードバックは、

さとぼう

いゃー、ゴミっスね笑

と大人げなく辛らつにしてやりました。ククク

みんな笑っていましたが、その後しっかりとダメ出しをすると、実は結構深刻な状況と認識してくれたようです。そのためか翌日の練習開始時間が午後1時から午前10時に変更されました。(当日のプレゼンは午後4時から)

当日も練習の度にフィードバックを繰り返し、みんな満足いくレベルに到達。

グループは全員で5人です。プレゼンは3人。私はフィードバックと時間計測、録画などを担当。あとの1人は・・・以前のプロジェクトで料理を振舞ってくれたチャナ。

チャナはプレゼンを担当せず、終始笑顔で私たちを見つめ、彼からのフィードバックは1つもありませんでしたが、その笑顔でチームの心理的安全を高めてくれていたのです。いろいろなチームワークがありますね。

クライアントは満足。教授すげー・・・

プレゼン後、クライアントは大変満足されていたよう。

今回のプロジェクトは、クライアントが企業の中で何か大きな変更をしたい・しているという状況で、その変化をどのように成功させるかというもの。

安直に、〇〇をすればいい、△△の方法を利用すればいい、などと具体的な提案はいくつか考えられますが、それはクライアントへの回答ではありませんでした。彼らは「変更マネジメント」というアプローチを知らないので、そのアプローチを紹介し、プラン立てや利害関係者マネジメントなど、どのように変更に取り組めば成功できるかを示すのが答え

私たちのプレゼンも、具体的な手法などはほとんど入っておらず、変更マネジメントにおいて重要な点を網羅的に説明し、彼らの現在地、これから直面するであろう課題、必要とされるリーダーの資質などを紹介し、「誰をリーダーとすべきか」「今なにをすべきか」は一切触れませんでした。

バースおやじ

具体的なアクションを考えるのはクライアントであって、お前らの仕事やないんやで

と教授からアドバイスをもらっていたのでその通りに実行。

正直に言って、自分たちのプレゼンはクライアントが出してきた「求める結果」とはかけ離れており、満足されないかと思っていました。が!クライアント自体、実はその結果よりも変更マネジメントを知りたかった、というのが実情だったようです。

ですので、教授の講義内容を自分たちなりにまとめて紹介するだけでとても有効なプレゼンができた、と分析しています。

教授は企業側の自分たちが見えていないこの本音が分かっていたのですね。すごい。


2週間の集中的なプロジェクトでしたが、第1週は他の課題に集中していたこともあり、怒涛のプロジェクト!という感じではありませんでした。私自身、関わる時間を8時間までセーブしていたので、忙しくて大変というものではなかったと感じています。

総じて、だれが真のクライアントなのか(もちろん教授)を判断することの重要性を学べた授業でしたとさ。

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