花形プロジェクトである「チェンジ・イン・アクション」の1週間が終わりましたが、同時に先週の日曜日(2022年3月6日)が2つの授業のレポート締目切り日だったので、私のチームはこの1週間でほとんどプロジェクトの進行がありませんでした。
レポートの提出が終わった月曜日(3月7日)は、「チェンジ・イン・アクション」のプロジェクトを進めるために朝9時半に大学に集合し、18時に解散、その後、気が付いたら日付が変わるまで調査や資料作成。いままで手を抜いていたから仕方がない!
今回は、先日やっとこさ提出したレポートについて、MBAではどのような課題が出されるのかを紹介したいと思います。実際にMBAに行かれる方やふんわりと留学を考えている方の参考になりますと幸いです。
バース大学MBAは試験なし
ここ数年で制度が変更されたらしいのですが、バース大学MBAは、なんと試験を実施せず、グループのプレゼンテーションや授業終了後の3~4週間後に提出する個人の課題(またはグループの論文)を提出することで、成績が評価されます。
今までも、1つの例外を除いては試験がありませんでした。今まで受けた授業とその評価方法を共有します。
授業 | グループ課題 | 個人課題 |
Strategy (企業戦略) | グループプレゼン、論文 | - |
Analysis for decision making(エクセルの分析) | - | 12時間の試験(試験なしの例外) |
Marketing(マーケティング) | グループプレゼン(50%) | 個人レポート(50%) |
Career development(自分のキャリア形成) | - | 個人レポート |
Leadership in context(リーダーシップとは) | - | 個人レポート2種 |
Management Operation Process(効率的な運営方法) | グループプレゼン(30%) | 個人レポート(70%) |
Finance(財務) | - | 個人レポート |
Human resouce management(人材マネジメント) | グループプレゼン(100%) | - |
ほとんどの授業で個人のレポートが課されるのですか、Strategyはグループプレゼンを最終日に行い(私1人で発表しました:詳細はこのブログで)、1か月後にグループで執筆したレポートを提出するもの。そして人材マネジメントはグループプレゼンだけで100%評価してくれるので、正直終わってしまえば授業後に取り組まなければならない個人レポートよりも、こちらのほうが断然に楽です。
私は、初めのほうは成績が悪く、いくら勉強時間を増やしても結果につながりませんでした。そこで、
成績すごく悪い・・・一生懸命勉強してるのに・・・ウルウル
と露骨にしょんぼりしていると
どうやってレポート書いたんや?教えてみ。・・・は?そんなん成績低いに決まってるやろ!ええか、レポートってのはな・・・
アホか?課題の内容理解してから始めろや。この場合だったら・・・ってするのがええに決まっとるやん。
と、いい成績を取っているクラスメイト数人にアドバイスをもらってそれに従ったところ、年明けの授業は、今までのところかなりいい成績をとれるようになり、授業が楽しくなってきました。
出欠は関係ない
授業では出欠を取っていないですし、ほとんどの授業が録画されていて翌日には自宅のPCやスマホで観ることができるので授業に全く参加していなくても卒業は可能です。
実際に、今年の始めに家族がコロナにかかってしまった学生は、自宅待機をしないといけないのでずっと授業に不参加でしたがもちろん何らペナルティはありません。
ですので、コロナとか関係なく、授業にほとんど参加しない学生もいるので、たまにそのレアキャラを授業で見かけると久しぶり感が半端ないです。現在、40人中5人くらいレアキャラがいます。トキワの森でピカチュウに出会うくらいうれしいです!
レストランの行列を解消せよ
それでは、実際のレポートの内容を少し紹介します。
Management Operation Process(効率的な運営方法)という、仕事の1つ1つのステップを分析したり、商品の在庫、需要、供給をどのようにマネジメントすれば効率のいい運営ができるかを勉強する科目の課題を紹介します。
教授が作った例題を解くもので、1,500字で与えられた質問に答えます。
例題は、ロンドンのど真ん中にオープンしたランチ専門店が舞台。このレストランは持ち帰り専門店で、はじめは順調に運営していたのですが、徐々に人気がでできたことによって長蛇の列ができてしまっていることがお話の始まり。オーナーが「行列が長すぎて利益の最大化ができていない!助けて!ドラえも~ん」状態になっているので、それを秘密道具(コンサルタント)になりきって解決案などをアドバイス、というもの。
質問は、「考えられる問題は何?」「どんなアドバイスを経営者にする?」のシンプルな2つだけ。この短い質問に対して1,500字もかかなければなりません。文字数カウントは日本語と違って、単語1つで1字(日本語は1文字が1字ですよね)なので、1,500字はA4で6枚くらいになります。
与えたらた例題には、30分毎の販売数、お客さんの数、行列の人数、あまりの行列の多さに帰ってしまった人の数などが含まれています。さらに、メニューごとの販売数、カスタマーレビュー、授業員へのインタビュー結果、オーダーのプロセス、お店のレイアウト図など多岐にわたる情報が盛り込まれてきました。
また、オーナーは、ロンドンという場所が故に、「ジャイアン(お店のビルのオーナー)にまたお金(賃料)を大量に取られた!」という授業の内容とはあんまり関係ない情報まで含まれています。
この課題の難しいところは、自分でこのお店の問題点を定義しなければならないこと、改善案がたくさん思いつくけど、どれを優先させるのかを考えること、データでの分析を使用にも微妙に情報がそろっていないので、思ったようにガシガシ計算できないこと、などです。
何人かのクラスメイトと話し合いましたが、みんな回答が違います。行列を減らそう!というコンセプトは一緒なのですか、その解決のアプローチが行列をマネジメントするのか、授業員の効率を高めるのか、はたまた行列の時間帯をずらすのがいいのか、などなど。
私はこの課題について奥さんに相談したところ、
わたくしにアイデアがありますの。日本で皆さまが使っているアレを入れれば、すべてうまくいくはずですのよ。
と素晴らしい意見を頂けましたのでそのまま私のメインの改善案にしました。すごい!まさに秘密道具な内容です。(来年以降に同じ問題がでたら盗作になってしまいますので〇〇〇の共有は控えますね。)
実は1,500字のレポートは、課題の中ではかなり短い方です。この理由は明らかで、
本当に大事なことを簡潔にまとめるのか一番難しいんや!ドヤァァ
と教授が言っており、ダラダラと長い論文を書くのではなく、いかにインパクトのある提案を限られた文字数で表現できるかを問われているからです。
私は、ドラフトの段階で2,000字を超えていましたので、1,500字まで減らすことに本当に苦労しました。文字数を減らそうとして自分のレポートを読み直しているとまた新しいアイデアが出できて、せっかく削った文字数を上回る文字を加筆してしまう、という謎のサイクルにはまってしまったので、トータル丸々6日くらいかかってしまいました。
結果は、最上成績のDistinction をいただきました。うれしい!
もう一つの課題「財務」は次の全く知識のない学生にとっては地獄の課題でした・・・