MBA

オリエンテーション終了 クラスメイトと行く高級アフタヌーンティー

2021年10月2日

今週いっぱいはオリエンテーションでしたので本格的な授業はありませんでした。

レクリエーションメインの1週間

1日目:コースとキャリアについての説明

2日目:大学の制度の説明

3日目:Learning and Unlearningという「学び方」をテーマにした1日講義

4日目:バースのpump roomという高級レストランで アフタヌーンティー、その後大学でコンサルタントからの講義

5日目:チームワークの講義、 バース市内のラグビー場で ラグビーチーム経営の講義

1日目から3日目までは今までの記事で少しずつ紹介していたので、今回は4日目5日目でそれぞれの面白かったところを紹介していきます。

4日目:バースのpump roomという高級レストランでアフタヌーンティー

4日目はクラスを半分に分けて、 それぞれのグループで行動するものでした。私のグループは最初にpump roomという バスの中心部にある高級レストランでアフタヌーンティー に参加しました。

The Pump Room Bath

料金はすべて大学持ちです。ヘーーイ!

ここのお店はバースで最も有名なところで、基本的には予約していないと入れないほど大盛況です。

バース・アビーやローマン・バースという観光名所に隣接しているので観光の際はぜひ訪れてみてください。

昔何かの記事でアフタヌーンティーでは下の段のサンドイッチから食べて行くと読んだのですが、さすがに量が多くクラスメイトも好きなものだけ引っこ抜いて食べていました。

残ったものを箱に入れて持ち帰るとのことでしたので、 あまり食べたくありませんでしたがもったいないので私が箱に入れていると、みんな気前よく私にくれようとして、断っていると

MBA学生

恥ずかしがんなや。(Don’t be shy)

と言ってくれました。

別に恥ずかしいからじゃなくて、単純に食べたくないからなのですが・・・

よく話す韓国人のクラスメイトと話したところ、彼はすでに家族と一緒にこのpump roomに来たことがあるそうで、その時はシャンパンを最初に飲んだそうです。今回シャンパンがなく「残念やなー」って言っていたのがとても面白いのと同時に、 アフタヌーンティーでシャンパン飲むんかい!と驚きしましたが、それは小声の日本語で言ったので相手にはバレてないはず。。。

日本語は回りの誰にも理解されないので、暗号みたいに使えて結構楽しいです。

3段になったサンドイッチやらスコーン、ケーキがあります。とても食べきれません。

4日目:大学でコンサルタントからの講義

世界中に支社を持つコンサル企業からリクルートを兼ねた講義が2時間ありました。 主にグループワークでしたが、おもしろかったので紹介します。

まず、事前に決められた4人グループに別れ、そのグループの1人がコンサル企業の一員として振る舞います。あるクライアントが、カスタマーセンターのサービス向上と事業拡大を考えており、そのマネージャーが大量の予算を確保したとの情報を得ました。

そのクライアントの情報(カスタマーセンターのレビューや顧客満足度など)が書かれた資料が10枚ほど配られます。

私たちのグループの1人がそのマネージャーにコーヒーを買う列で偶然会い、 2分間で彼らのカスタマーセンターのサービス向上と事業拡大について、私たちのコンサルのサービスを売るきっかけを作ると言うものでした。ポイントは日常会話からスタートするということ。

私のグループは南アフリカ、 中国、インド、そして日本からの学生で、さらに南アフリカからの学生は英語が第一言語であり全体を仕切ってくれました。英語を喋ることを躊躇としていた中国人の学生に、自信を持つきっかけとしてこの2分間の会話をするようにと機会を与えてくれました。グループの成果としては絶対に南アフリカからの学生が代表で行った方がいいはずなのに、同じMBAの学生の中でも、このようにサポートし合うという姿勢が見れたのは驚きです。自分自分自分!という感じでいっぱい喋る人がリードするかと思っていたので。

5日目:チームワーク の講義

5日目の午前中に行った チームワークの講義での実際のグループワークもとても面白かったので紹介します。

これはクラスをグループA、B の2つに分けて対決します。1グループは20人。

それぞれのチームは 「北」か「南」どちらかに投票することを2分以内に決めます。そしてその結論を講師に提出します。

それぞれのチームが選んだ北もしくは南によって点数が与えられます。点数は以下の通り。

ABAB
+3+3
-5+5
+5-5
-5-5
点数表です。それぞれのチームが北か南のどちらかを選びます。

両グループが「南」を選べば、両グループに+3点入ります。

もしAが「南」を選び、Bが「北」を選べば、Aは-5点、Bは+5点です。

両グループが「北」を選べば、両グループは-5点です。

このやり取りを10ラウンド繰り返し、最終的に点数の多かったグループが勝ちです。勝ったチームには、講師からチョコレートのプレゼントがあります。

・・・皆さん、気が付きましたでしょうか?このゲームには必勝法はありませんが、必ず負けない方法があります。

それは「ずっと北を選ぶこと」です。北を選んでいれば、相手が南を選べばこちらが有利になり、相手が北を選んでも両方とも-5点で差はつきません。ですので、ずっと「北」を選べば「負けはしない」のです。

私のチームはインド人の学生がリーダーとなり、第1ラウンドから北を選び続けようとしました。そして、相手チームの第1ラウンドはなんと「南」。この時点で、グループA:+5点、グループB:-5点ですので、この後ずっと「北」を選び続ければ勝ち確定です。私のグループも20人中18人がこれに賛同していました。

反対していたのは、中国人のクラスメイトと、私です

私は第2ラウンド以降ずっとこちらが信頼できる相手であることを示さなければ、大勝できないとして「南」を選ぶように主張していました。そして何よりこのままでは「つまらないっス」と言ったのですが・・・

漫画:カイジを読んでいる私には、リスクを取らないで勝とうなんてとこはできないのです。なにより勝つためのプロセスとしてずれている。

参考:賭博黙示録カイジ 全13巻

そして、ついに恐れていたことが ざわ…ざわ……ざわ……

私のグループはずっと「北」を選び続けましたが、第5ラウンド終了時に、合計点がマイナスの場合それは0点とする、というルール変更があり、この時点で一気に同点になっていまいました。相手グループも第2、3、5ラウンドで「北」を選んでいたため、こちらがリードしていたものの、両者マイナスだったのです。

その後もずっとグループは「北」を選び続け、当然信頼関係を築けなかっか相手グループも「北」を選択。最終的にはドローとなりました。

途中、同じグループのクラスメイトから、

MBA学生

なぜお前は南なんや?どうやって勝つんや?

と聞かれましたので、「リスク取らなきゃ勝てないっス。相手を信用させてから初めて勝ち筋が見えるっス」と言いましたがまったく響かず。腹が立ったので、「逆に北を選び続けてどうやって勝つんスか?」と聞き返しましたが、答えは明確。

MBA学生

勝てへんで。ドローになるんや。

とのこと。(知っとるわ!だからリスクを犯して勝ちにいかないといけないんだけど)

いつからか、チームの目標は「勝つ」ことではなく、「負けないこと」にすり替わっていました

しかし、このゲームで、引き分けは誰も景品を貰えません。私にとっては同じく景品を貰えない負けと全く一緒に感じていたのですか、大半のクラスメイトは、負けるくらいなら景品を貰えなくてもドローがいい、という合理性よりもプライドを優勢する決断でした。

今思い返しても、なんでうまく説得できなかったのかと、言語を含め自分の能力のなさに本当に腹が立ちます

そして漫画:カイジを読んでいて本当に良かった。このゲームの違和感を感じ取ることができていたのだと思います。

実はこのゲーム、開始前に「これは囚人のジレンマか?」と教授に聞いているクラスメイトがおり、彼は内容を知っているとしてゲームへの参加を辞退していました。この発言のお陰でだいたいの結論は見えていたのですが、結局は最悪の結果の囚人でした。誰も勝つことができません。

参考:囚人のジレンマ(wikipedia)

この講義のあと、バース市内のラグビー場に行きました。市内の中心部にあることで、地元のホテルやパブの経営を支えているとのこと。

課題は山積み

この1週間を通じて自分が英語を喋ることに躊躇していることが多々ありました。また自分の考えを正確に伝えられないでもどかしさを何度も感じています。

西洋文化出身のクラスメイトはとにかく声が大きい、そしてその意見が通りやすいという印象です

一方で、クラスの半分を占めるインドのクラスメイトは、とにかくよくしゃべる、そしてとにかく自分が正しいとプライドを持っていると感じています。説得ができない・・・

今後グループディスカッションや全体でのディスカッションを通じてこのような人たちと渡り合って行かないと思うと、毎晩悪夢を見そうです。が、まさにこの様な環境に飛び込むためにバース大学のMBAを志望しましたので、ここはポジティブに考えて自分の志望した 状況がある、その中で自分自身を高めていこうと思います。

また、講義の中ではよくゲームのようにグループワークをすることがあるのですが、このゲームのルールや定義を講義の中でものすごいスピードで説明されほとんど理解できない状況に陥っているので、英語を早く読んで正確に理解するという能力を身に付けるこも喫緊の課題です。

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